2014年08月17日

身内批判を恐れない! 出版業界を中から変えてくれそうな勇気ある変革者たち

【連載コラム】 ビジネス書に対する接し方が変わってしまった! (その2)
 ⇒⇒ (その1)から読みたい方は こちら 

 最近、ビジネス書に対する接し方が変わってしまった。きっかけは先日出会った 『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』(漆原直行 著/マイナビ) という本。【ビジネス書】に対して3つの疑問が湧いてきたのは、 (その1) で触れた通り。今回は(疑問2)について書いてみる。

ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)
漆原 直行

by G-Tools
⇒ 鳴海の紹介記事はこちら

(疑問1)
 ビジネス書の著者になることはそんなに価値のあることなのか?
 ⇒ 鳴海のこたえは こちら

(疑問2)
 このブログで出版業界に対して苦言を呈したところで何か変わるのか?

(疑問3)
そもそもビジネス書を買う価値があるのか?

(疑問2)
このブログで出版業界に対して苦言を呈したところで何か変わるのか?


 即答でNoである。

 ただ「出版業界」に対してではなく、「このブログを読んでくれた人」(出版業界に携わる個人)に対してであれば、Yesとなれるかもしれない(というか目指したい)。漆原氏は、本の作り手側に対して次のように警鐘を鳴らす。

 読み手だけの問題ではなく、送り手である著者や出版社の一部に見受けられる、「売れたモン勝ち」「とにかく一瞬でも話題になって、注文されて、売り抜けてしまえばこちらのもの」といったあくどい商売っ気にも問題があるとも認識しています。

本来、ビジネス書は社会的な、職業的な、人間的な成長・向上・改善に寄与するものであるはずです。しかし、読み方、使い方、受け取り方によっては思考停止と安直なマニュアル思考をもたらし、漠然とした危機感のループに陥れ、刹那的な高揚感を受け手に醸成して、本質を見失わせてしまうかもしれない。

また、あくどい著者や版元は、まるで焼畑農業のように「今度はこのネタ」「次はこんな煽り」と場所を移してあざとく読者の目先を変え、 " 売らんかな " の商売を繰り広げていく・・・。

一方には、どうすれば読者に有益な本を届けられるかと苦心惨憺する誠実な書き手や編集者もいるわけで、ビジネス書の粗製乱造、過剰供給で読者も送り手も疲弊してしまうような現状は、どこか気持ち悪くて仕方ないのです。

*『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』(漆原直行 著/マイナビ)
p210〜211より (鳴海の紹介記事は こちら
ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない (マイナビ新書)
漆原 直行

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 出版業界にいながらして、自らの業界の問題を取り上げることは身内批判になりかねない。だからこそ、漆原氏のような提言は勇気ある行動として私は評価したい。他にも次のような方たちが、旧態依然とした出版業界に対して警鐘を鳴らしている。

【鳴海が着目する出版業界を変えてくれそうなキーパーソン】

●星野渉 氏「文化通信」 取締役編集長)
「出版業界は、ややもすると『読書離れ』などといって、『読まない者が悪 い』といった切り捨て方をするが、『読まれない物が悪い』と考えて、出版物に新たな価値を付加するような業界としてのアプローチも必要ではないか。」
(『文化通信』 2012/9/10号「出版時評」より)

●柿内芳文 氏(編集者/ 株式会社コルク
「次世代に向けた本を作らなければいけない。これまで多くの出版社はその部分で怠けてきたと思います。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●木暮太一 氏(著者/マトマ出版)
「著者は偉ぶるなと言いたい。人気がなくなったタレントがテレビ局に呼ばれなくなるのと一緒で、本気で書かないと次がないことを分かっていない。世の中に良いコンテンツを出して、読者に喜んでもらい、いかにして利益を生むか、それを分かっているプロ意識のある著者が少ない。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●三浦崇典 氏(天狼院書店)
「現状、二番煎じ三番煎じの本ばかり、同じ著者の同じような本ばかりが並んでいる」
(鳴海の紹介記事は こちら

●書店界のゴッドファーザー
「出版点数を減らせばいい。くだらない本が多すぎる」
(鳴海の紹介記事は こちら

●奥村弘志 氏(南天堂書房)
「取次は自分たちが損をしないで、書店に負担をかけようとしてる。こんなバカな業界はない。書店を潰せば、取次も出版社もなくなるということを分かっているのか。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●漆原直行 氏(編集者/記者)
「読み手だけの問題ではなく、送り手である著者や出版社の一部に見受けられる、『売れたモン勝ち』『とにかく一瞬でも話題になって、注文されて、売り抜けてしまえばこちらのもの』といったあくどい商売っ気にも問題があるとも認識しています。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●吉田典史 氏(ジャーナリスト)
「『文章力なんてゼロでいい。それは、ゴーストライティングをするライターの仕事だから・・・』これがビジネス書作りの基本的仕組みだ。この認識で成り立っているから、ゴーストライターに次々と仕事を依頼する。逆にいえば、ビジネス書の著者を目指す場合、文章力を磨くことには意味はない。むしろ、売れる仕組みを作ることに力を注ぎこむべきだろう。この言葉はいまやビジネス書にかぎらず、一部の小説でも聞かれることである。このままでは出版界は衰退するべくして衰退していく。それでも、ゴーストライターを使い続けている。」
(鳴海の紹介記事は こちら

 私は、このブログを通して、彼らの行動やメッセージをどんどん取り上げていきたい。問題意識を拡散させるために。微力ながらそのお手伝いができたら、大変嬉しく思う。続きは こちら 


【連載コラム】 ビジネス書に対する接し方が変わってしまった!
 ┣ (その1) 【ビジネス書】 の著者になることはそんなに価値のあることなのか?
 ┣ (その2) 身内批判を恐れない! 出版業界を中から変えてくれそうな勇気ある変革者たち
 ┣ (その3) 本作りに携わる人たちに知って欲しい読者が支払う 【3重のコスト】
 ┣ (その4) これからの【ビジネス書】のあり方とは?
 ┣ (その5) 【ビジネス書】 は買う価値があるのか? 図書館の利用価値は?


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posted by 鳴海寿俊 at 00:00| Comment(0) | 【連載】 ビジネス書との接し方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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