2015年02月11日

買おうとした本が電子化されていないことに気づいた時の残念感をフローにしてみた【第2弾】

 ビジネス書ばかりを読んできたが、駄本を買わされ続けた不信感からしばらく敬遠。その後、

 なぜこんな本が生み出されてしまうのか!?

と疑問を抱くようになり、出版業界や「読書」そのものに興味が湧くようになった。『新文化』 や 『文化通信』 などの業界紙を読んだり、読書術や図書館などをテーマとした本を読みあさる日々が続いていた。

 しかしそれにもだんだん飽きてきた・・・

 つのってきたのは、本の作り手や売り手たちの発言に対する違和感・・・ というより嫌悪感か。一読者である私ひとりではどうすることもできないという無力感もあった。先日は、日本文藝家協会主催の 「公共図書館はほんとうに本の敵?」(2015/2/2 @紀伊國屋サザンシアター) というシンポジウム(レポートは こちら ) にまで参加してみた。著名人の発言を生で聞けて興奮したのは確かだが、やはりストレスを感じた。

 【出版業界を変えてくれそうなキーパーソン】 なんて紹介をしてみたところで、なんら変わることはない。「あ~ 無駄かもな、こんなことをしても・・・」 と思い始めた。最近湧きあがってきたのは

 一読者として純粋に良書に出会いたいな・・・

という感情だ。 『ノンフィクションはこれを読め! 2014』(成毛眞 編著/中央公論新社) のような本はいい。あと成毛眞氏が代表を務める HONZ という書評サイトの 「読むに値する『おすすめ本』を紹介する」 というコンセプト、「ベストセラーではないが、丹念に作られた本。有名ではないが、個性が光る著者。独特の視点から選び出したブックリスト、編集者の思い入れなども紹介」 するというスタンスもいい。

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊

 私なりに、本の「購入動機」と「判断基準」を整理してみたことがあるが(鳴海の関連記事は こちら )、言ってみれば 『ノンフィクションはこれを読め! 2014』 や HONZ で紹介されている本を買おうとするのは

 (中を見ずに)無条件に買ってしまう 
 (良書か売れているかは別として)『信頼できる』 から買う


パターンなのである。でもって、Kindle版を買おうとするのだが、Kindle版が出ていない本が多い。掲載本の全てを調べたわけではないが、HONZレビュアーによる投票の結果、以下の10作品がベスト10として冒頭に紹介されているのだが、見事に半分が紙の本でしか出ていない。

 ○ Kindle版が発売されているタイトル
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 * 左から、1位/2位/3位/4位(同点)/6位 の5作品
 背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?真実  新聞が警察に跪いた日 (角川文庫)殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)仁義なきキリスト教史

 × Kindle版が発売されていないタイトル
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 * 左から、4位(同点)/7位(同点)/7位(同点)/7位(同点)/7位(同点) の5作品
 紙つなげ!  彼らが本の紙を造っている教誨師人間と動物の病気を一緒にみる : 医療を変える汎動物学の発想名誉の殺人 母、姉妹、娘を手にかけた男たち (朝日選書)寄生虫なき病

 紙の本を購入すると 【3重のコスト】 (①購入する【お金】②書棚整理の【時間】③処分時の心理的【苦痛】) が発生すると述べたが(鳴海の関連記事は こちら )、 購入前に電子化されているか調べる手間をふまえれば、【4重のコスト】 が生じる。

 ネット書店の存在は、わざわざリアル書店に足を運ばなくて済むという利便性を上げてくれたが、電子書籍が存在している現在においては、読者の要望は贅沢になっている。

 届くまで待っていられない! 
 すぐ買ってすぐに読みたい!


のである。信頼している人(HONZなどのweb情報含む)からリコメンドされたら、(中を見ずに売れているかどうか関係なく)無条件に買ってしまうのに・・・ 紙の本でしか発売されていないことが読者をしらけさせる。その読者心理をフロー化してみると次のようになる。

kounyuuflow02.jpg

 はじめから 無条件に買う と決めているのだから、すべての書籍が電子化されていることが分かっていれば、①の確認をすることなく、電子版の購入につなげられるのに・・・ 前述のとおりまだまだ電子版の普及は遅れているから、まずここでチャンスロスが発生する。

 作り手、売り手の側からすればチャンスロスだが、読み手からすると点線黄色枠の部分は無駄な工程だ! だって、はじめから " 買う " と決めているのだから。買う気が失せて " しらけ " てしまう。

 仮に電子化されておらず、紙の本しか買えない・・・ となると 【3重のコスト】 について考えなくてならないので、購入に躊躇してしまう。だからまず借りて読んでみて、紙の本でも買う価値があるか判断しよう、となる。

 ちょうど該当の本を持っている人が見つかれば良いが、たいていの場合は図書館で貸出予約をすることになる。そこで数人待ちで借りられれば、「待つ」 という判断もあるが、話題のタイトルともなれば、何十人・何百人待ちもざら。すぐに読みたいから 「紙の本でいいから買おう」 となることもあるだろう。

 しかし、結果的に 「1回読むだけで手元に残しておく必要はない」 という本も出てくるので、たいていの場合は ③の「借りて読む」 という段階を経て、晴れて ④の「手元に置いておきたいか」 という最終ハードルを越えた時に初めて 「紙の本を買おう」 となるわけだ。

 結局、電子化されていれば読まずに販売につながるのに、紙の本を借りて読ませて、手元に置いておきたいか、という2段階の工程を踏まなければ販売につながらない。何とももったいない話である。

ノンフィクションこそ、発売時から電子化して欲しい!

 前回の 第1弾 では、私が読もうとする 本のほとんどが駄本である という前提に立って 「電子化されてない本に出会ったときの残念感」 に至るまでの読者心理をフロー化してみたが、今回は 信頼できるリコメンドを受けて無条件に(電子版を)買う と決めてからのフローを作ってみた。

このフロー、いかがだろうか。

⇒ 【TVドラマ原作本の場合】は こちら

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posted by 鳴海寿俊 at 20:53| Comment(0) | ネット・電子書籍 | 更新情報をチェックする
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