2015年01月03日

出版業界を変えてくれそうなキーパーソン[2015/01/03更新]

 新たに 永江朗 氏(フリーライター) を追加!!

 書店勤務と雑誌編集の経験を経てフリーライターとなった永江氏。売り手と書き手の両方の経験を持ち、出版業界を冷静に分析した著書『「本が売れない」というけれど』(ポプラ社)。エピローグの締めくくりのフレーズに感動した。

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このブログで出版業界に対して苦言を呈したところで何か変わるのか?

 即答でNoである。残念ながら私にはそのような力は持ち合わせていない。ただ「出版業界」に対してではなく、「このブログを読んでくれた人」(たとえば出版業界に携わっている個々のビジネスパーソン)に対してであれば、Yesとなれるかも・・・ というか目指したい。そして微力なりとも、読者が良書と出会えることの力になれれば満足である。

 出版業界にいながらして、自らの業界の問題を取り上げることは身内批判になりかねない。にもかかわらず、旧態依然とした業界に対して警鐘を鳴らしている方が少なからずいる。彼らには心から敬意を表したい。私が着目しているのは次の方たちである。心を打たれた彼らのメッセージとともにご紹介する。

【鳴海が着目する出版業界を変えてくれそうなキーパーソン】

●永江朗 氏(フリーライター)
「『本』について考えるとき気をつけなければならないのは、いまある『本』だけが『本』ではないという事実についてだ。『本』はその誕生以来、常に変化してきた。たしかにいまの『紙に印刷して綴じて表紙をつけた』本は、完成された姿かもしれない。しかし、これからも『本』は変わっていく。ぼくたちのメディア環境、情報環境が変化していければ、『本』もまた変わっていく。ぼくたちが守らなければならないのは、そのような未来のかたちも含めた『本』であって、現在の本やそれを生産したり流通させたりするシステムではない。「本」をめぐる思考は、常に未来に開かれなければならない。」
(鳴海の紹介記事は こちら


●星野渉 氏「文化通信」 取締役編集長)
「出版業界は、ややもすると『読書離れ』などといって、『読まない者が悪 い』といった切り捨て方をするが、『読まれない物が悪い』と考えて、出版物に新たな価値を付加するような業界としてのアプローチも必要ではないか。」
(『文化通信』 2012/9/10号「出版時評」より)

●柿内芳文 氏(編集者/ 株式会社コルク
「次世代に向けた本を作らなければいけない。これまで多くの出版社はその部分で怠けてきたと思います。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●木暮太一 氏(著者/マトマ出版)
「著者は偉ぶるなと言いたい。人気がなくなったタレントがテレビ局に呼ばれなくなるのと一緒で、本気で書かないと次がないことを分かっていない。世の中に良いコンテンツを出して、読者に喜んでもらい、いかにして利益を生むか、それを分かっているプロ意識のある著者が少ない。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●三浦崇典 氏(天狼院書店)
「現状、二番煎じ三番煎じの本ばかり、同じ著者の同じような本ばかりが並んでいる」
(鳴海の紹介記事は こちら

●書店界のゴッドファーザー
「出版点数を減らせばいい。くだらない本が多すぎる」
(鳴海の紹介記事は こちら

●奥村弘志 氏(南天堂書房)
「取次は自分たちが損をしないで、書店に負担をかけようとしてる。こんなバカな業界はない。書店を潰せば、取次も出版社もなくなるということを分かっているのか。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●漆原直行 氏(編集者/記者)
「読み手だけの問題ではなく、送り手である著者や出版社の一部に見受けられる、『売れたモン勝ち』『とにかく一瞬でも話題になって、注文されて、売り抜けてしまえばこちらのもの』といったあくどい商売っ気にも問題があるとも認識しています。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●吉田典史 氏(ジャーナリスト)
「『文章力なんてゼロでいい。それは、ゴーストライティングをするライターの仕事だから・・・』これがビジネス書作りの基本的仕組みだ。この認識で成り立っているから、ゴーストライターに次々と仕事を依頼する。逆にいえば、ビジネス書の著者を目指す場合、文章力を磨くことには意味はない。むしろ、売れる仕組みを作ることに力を注ぎこむべきだろう。この言葉はいまやビジネス書にかぎらず、一部の小説でも聞かれることである。このままでは出版界は衰退するべくして衰退していく。それでも、ゴーストライターを使い続けている。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●田口幹人 氏(さわや書店)
「そもそも 『本屋とは商売』。それを聖域に持っていくことは気になる。できることの総括がないままにこの話をしても始まらない」
(鳴海の紹介記事は こちら

 私は、このブログを通して、彼らの行動やメッセージをどんどん取り上げていきたい。問題意識を拡散させるために。そのお手伝いができたら、大変嬉しく思う。

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posted by 鳴海寿俊 at 21:47| Comment(0) | 応援したいキーパーソン | 更新情報をチェックする

2014年12月20日

田口幹人氏 「『本屋とは商売』それを聖域に持っていくことは気になる」

「いちばん集中できた時期で、月に九十冊でしょうか。遅番の日に朝三時半に起きて出勤までに三冊読む、というのを続けるわけです。もちろんこの時期、他のジャンルの本はほとんど読めませんでした。魚屋が並べてる魚の味やおいしい食べ方を説明できなくてはいけないのと、基本的には同じだと考えています」

これは 『「本屋」は死なない』(p139-140/鳴海の紹介記事は こちら )で紹介されていた田口幹人氏(さわや書店フェザン店店長) のコメントだ。小説ひとつとっても多くの書店員はせいぜい千冊から二千冊読んでいないが、田口氏は数千どころか万単位とのこと。プロ根性を強く感じるとともに、(さわや書店に足を運ぶことはできていないが)読者として応援したい書店員だなと思った。

「本屋」は死なない「本屋」は死なない
石橋 毅史

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 何げなく気にとめていた名前を 『新文化』(2014/12/18号) で見つけ、期待どおりの発言が書かれていて嬉しくなった。

「そもそも 『本屋とは商売』。それを聖域に持っていくことは気になる。できることの総括がないままにこの話をしても始まらない」

田口幹人氏(さわや書店フェザン店店長)

これは 「町には本屋さんが必要です会議」 の活動を締めくくるシンポジウム(2014/12/12) での、書店の存続が「文化」の側面から語られがちなことを指しての発言。書店員の意識改革の必要性を語った。

 確かに文化的な側面で語られることも大切。ただ「聖域」を守ろうとして、新規参入(ネット書店や電子書籍など)を拒んで排除することに力を注ぐばかりではいけないと思う。田口氏が言う通り 「本屋とは商売」。外敵ばかりに気を取られず、本来目指すべき顧客価値(書店に行く/書店で買う価値)を高める努力をして欲しい。

 どの業界においても、たいていの顧客は新規参入によって競争が生まれ、サービスレベルが上がることを期待しているものである。「文化」を理由に小売業者としての努力を惜しんでいるとしたら、読者=顧客離れにつながるのは当然だ。田口氏が言う 『本屋とは商売』 という意識は全ての書店員の方に持っていて欲しい・・・ おのずと顧客(=我々読者)価値を高めるにはどうしたらいいか? という発想が生まれてくるはずだから。

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posted by 鳴海寿俊 at 12:41| Comment(0) | 応援したいキーパーソン | 更新情報をチェックする

出版業界を変えてくれそうなキーパーソン[2014/12/20更新]

 新たに 田口幹人氏(さわや書店フェザン店店長) を追加!!

 「町には本屋さんが必要です会議」 の活動を締めくくるシンポジウム(2014/12/12) での、書店の存続が「文化」の側面から語られがちなことを指しての発言にとても共感した。

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 このブログで出版業界に対して苦言を呈したところで何か変わるのか?

 即答でNoである。残念ながら私にはそのような力は持ち合わせていない。ただ「出版業界」に対してではなく、「このブログを読んでくれた人」(たとえば出版業界に携わっている個々のビジネスパーソン)に対してであれば、Yesとなれるかも・・・ というか目指したい。そして微力なりとも、読者が良書と出会えることの力になれれば満足である。

 出版業界にいながらして、自らの業界の問題を取り上げることは身内批判になりかねない。にもかかわらず、旧態依然とした業界に対して警鐘を鳴らしている方が少なからずいる。彼らには心から敬意を表したい。私が着目しているのは次の方たちである。心を打たれた彼らのメッセージとともにご紹介する。

【鳴海が着目する出版業界を変えてくれそうなキーパーソン】

●田口幹人 氏(さわや書店)
「そもそも 『本屋とは商売』。それを聖域に持っていくことは気になる。できることの総括がないままにこの話をしても始まらない」
(鳴海の紹介記事は こちら


●星野渉 氏「文化通信」 取締役編集長)
「出版業界は、ややもすると『読書離れ』などといって、『読まない者が悪 い』といった切り捨て方をするが、『読まれない物が悪い』と考えて、出版物に新たな価値を付加するような業界としてのアプローチも必要ではないか。」
(『文化通信』 2012/9/10号「出版時評」より)

●柿内芳文 氏(編集者/ 株式会社コルク
「次世代に向けた本を作らなければいけない。これまで多くの出版社はその部分で怠けてきたと思います。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●木暮太一 氏(著者/マトマ出版)
「著者は偉ぶるなと言いたい。人気がなくなったタレントがテレビ局に呼ばれなくなるのと一緒で、本気で書かないと次がないことを分かっていない。世の中に良いコンテンツを出して、読者に喜んでもらい、いかにして利益を生むか、それを分かっているプロ意識のある著者が少ない。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●三浦崇典 氏(天狼院書店)
「現状、二番煎じ三番煎じの本ばかり、同じ著者の同じような本ばかりが並んでいる」
(鳴海の紹介記事は こちら

●書店界のゴッドファーザー
「出版点数を減らせばいい。くだらない本が多すぎる」
(鳴海の紹介記事は こちら

●奥村弘志 氏(南天堂書房)
「取次は自分たちが損をしないで、書店に負担をかけようとしてる。こんなバカな業界はない。書店を潰せば、取次も出版社もなくなるということを分かっているのか。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●漆原直行 氏(編集者/記者)
「読み手だけの問題ではなく、送り手である著者や出版社の一部に見受けられる、『売れたモン勝ち』『とにかく一瞬でも話題になって、注文されて、売り抜けてしまえばこちらのもの』といったあくどい商売っ気にも問題があるとも認識しています。」
(鳴海の紹介記事は こちら

●吉田典史 氏(ジャーナリスト)
「『文章力なんてゼロでいい。それは、ゴーストライティングをするライターの仕事だから・・・』これがビジネス書作りの基本的仕組みだ。この認識で成り立っているから、ゴーストライターに次々と仕事を依頼する。逆にいえば、ビジネス書の著者を目指す場合、文章力を磨くことには意味はない。むしろ、売れる仕組みを作ることに力を注ぎこむべきだろう。この言葉はいまやビジネス書にかぎらず、一部の小説でも聞かれることである。このままでは出版界は衰退するべくして衰退していく。それでも、ゴーストライターを使い続けている。」
(鳴海の紹介記事は こちら

 私は、このブログを通して、彼らの行動やメッセージをどんどん取り上げていきたい。問題意識を拡散させるために。そのお手伝いができたら、大変嬉しく思う。

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